私たちの使う素材には「顔」があります。

今回の生産者
vol.16
手前味噌のすすめ すずき味噌店・鈴木徳則さん
顔のみえる作り手が育てはぐくんだものを使うことが 最も素材を生かすことであり、無駄をださないこと。 「毎日作る味噌汁の味噌は、どうしても自分たちで作りたい」 その願いを山形県のすずき味噌店へお願いすることにしました。
すずき味噌店は、実は、味噌屋でなく「麹屋」さんです。麹を販売するだけでなく、自分の豆や米、塩を持ち込み、味噌に加工してもらう「委託加工」をされています。2005年で3回目の手前味噌仕込みになります。そのなかで、学んだことは、おいしい素材が必ず旨い味噌になるとは限らないということ。もちろん、素材である無農薬大豆や自然海塩の選定は、大切な要素ですが、その素材を生かすも殺すも、「麹」であると私は思っています。そして、作り手の「魂」に他なりません。蒸かした米に麹菌をつけ、室で1昼夜発酵を待ちます。そのため、母屋と麹室は近い場所が望ましいわけです。東京農業大学醸造学科といえば、かの小泉武夫教授。そのゼミで発酵・醸造を学んだのが鈴木徳則さん。私たちの麹は、富山県「医王の舞」のお米。鈴木さんは、毎年、「こんな甘くておいしい麹は他にないですねー」と真っ白な米麹をぽりぽりとほおばっていました。他原料の麹と食べ比べると、素人の私でもはっきりと違いがわかります。鈴木さんの麹作りを見ていると、生き物として対面されています。麹をほぐしていると、手がつるつるになり、元気になります。これは、長年、醤油蔵や味噌蔵を訪ねて感じたことですが、麹の中にいると疲れがとれ、活力がわいてきます。麹には、人を癒すなにかがあることも体験してきました。日本人と麹は、何千年もの間、共存し、食文化をつなげてきたのです。
仮死状態の大豆と塩に米麹を混ぜ合わすことで、よみがえり、 発酵というミラクルを三者で行い、1年後には、芳醇な味噌に 仕上がっていきます。このメカニズムは、世界に誇るすばらしい 日本の知恵であり、次世代へつないでいくべきものなのです。 発酵食品は、米を主食にする民族にとって消化を助ける働きを しています。土地の肥えていない日本では、この「酵素」や「微 生物」こそ絶対不可欠な栄養素なのです。

手前味噌をすすめる理由は、ほかにもあります。自分で作る ことにより、どんな素材でどのように作るかを学ぶことができ ます。素材や製法の違いもわかり、価格の差のジャッジもでき るようになります。「自分で作る方が安上がりだから」というこ とではないのです。手前味噌とは、自分が一番好きな大豆や塩で 世界にたったひとつの味噌を作ることができる、超レアで超プレ ミアム、究極のグルメだと思います。
麹は、生き物であり、作り手の心を忠実に伝えるメッセンジャーでもあります。鈴木さんの味噌作りへの思いや人に対するやさしさ、まるごと受け継いだ「米麹」。だから、おいしい味噌になるわけです。発酵食品の原料表示で、「麹」だけはラベル上でその安全性の判断ができません。だから蔵を訪ね、蔵人をみていくのです。2006年のカフェ味噌は、どの大豆や塩にしてみようかと今から楽しみでなりません。2004年は、ゲランドの塩もトライしてみました。後、何回味噌を仕込めるかわかりませんが、ずっとずっと、鈴木さんの手から生まれた麹を私たちは使っていきたいと思います。今年は、みなさんも鈴木さんの麹で手前味噌作ってみませんか?
※写真は2点とも、「玄米・野菜のナチュラルレシピ」柴田書店によるものです。
 

すすぎ味噌店とブラウンライスのコラボ味噌

ブラウンライスが仕込んだオリジナル手前味噌と同じ最上級の素材を集めたキットです。
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出来上がりは約4kgです。

こちらの商品は、ブラウンライス通信販売にて期間限定でお取り扱いしています。

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